ショートケーキの歴史
2016/04/23
ショートケーキの歴史をご紹介いたします。
ショートケーキって実は日本生まれのケーキということはご存知でしたか?
フランスやドイツではショートケーキなるものはありません。ケーキの本場フランスに旅行に行った時もケーキ屋さんにショートケーキなるものはありませんでした。それは何故なら、日本生まれのケーキだったからなのです。
ショートケーキの歴史
不二家の創業者である 藤井 林右衛門が作り出したと言われています。
大正11年ごろ、アメリカでの洋菓子作りの修行を終えた藤井は、アメリカで見たビスケットを使ったケーキに真似て「スポンジにバタークリーム」という組み合わせでケーキを作りました。
クリームは非常に甘く、そして、トッピングは苺などはなく、クリームに少しマジパンのデコレーションが乗る程度の華やかさに欠けるものでした。
明治31年、農学博士の福羽 逸人がフランス産の苺から国産の苺を開発しました。福羽いちごと呼ばれる品種で、少し細長く酸っぱい苺でした。当初は非常に貴重だったため、皇室しか食すことが出来なかったそうです。
昭和の初めごろになってようやくショートケーキに苺がデコレーションされるようになりました。
しかし、当時は冷蔵庫など無い時代。春しか取れず、傷むのも早い苺はデコレーションに使われることは限られていたようです。
昭和30年ごろになると、ビニールハウス栽培がされるようになり、冷蔵庫も一般家庭に導入されるようになりました。
当時はバタークリームを使用していたショートケーキでしたが、冷蔵庫が一般家庭に普及したことにより、バタークリームより口どけの良い生クリームを使ったショートケーキが売れるようになりました。生クリームは、日本人は柔らかい食感を好む傾向にも合致していたようです。
現在、様々な苺の品種が開発されたこと、また冷凍技術が進んだことにより、年中苺がショートケーキを飾っています。
また、品種改良により苺が甘くなったことで、逆にクリームは昔に比べて甘さ控えめが主流になりました。
今後も苺の品種改良や日本人の趣向の変化により、ショートケーキは進化を遂げていくことでしょう。